心理学概論 第3回 (感覚知覚) PDF
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國立高雄科技大學
2024
渡部美穂子, 山村豊
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このドキュメントは、心理学概論の第3回講義ノートです。感覚、知覚、認知のプロセスについて説明しています。ボトムアップ処理、トップダウン処理、文脈効果、社会的知覚、感覚の諸現象、知覚の恒常性など、様々な概念が取り上げられています。
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心理学概論(第3回) となりとひとつ以上席を空けて着席してください 担当:渡部美穂子 テキスト『系統看護学講座 基礎分野 心理学』 山村 豊 著(代表) 株式会社 医学書院 2024年2月1日発行 第6版第8刷 感覚→知覚→認知 感覚:単純で基礎的、要素的 知覚:感覚より複雑な機...
心理学概論(第3回) となりとひとつ以上席を空けて着席してください 担当:渡部美穂子 テキスト『系統看護学講座 基礎分野 心理学』 山村 豊 著(代表) 株式会社 医学書院 2024年2月1日発行 第6版第8刷 感覚→知覚→認知 感覚:単純で基礎的、要素的 知覚:感覚より複雑な機能 認知:知覚より広範で複雑な情報処理機能 ②2つの情報処理プロセス 1.ボトムアップ処理とトップダウン処理 ボトムアップ処理 感覚情報に基づいた部分処理が行われ、 より高次なレベルへと処理が進んでいくプロセス トップダウン処理 すでに持っている記憶や知識から結果を予期したり 期待し、それにそくして処理するプロセス 2.文脈効果と社会的知覚 文脈効果:前後の刺激の影響で、対象となる刺激の知覚が 変化する現象(次のスライド参照) 社会的知覚:感覚刺激に対する社会的価値、感情や欲求が 知覚を規定する現象(コインの知覚) B 感覚のしくみとはたらき ➀感覚の種類と成立条件 1.感覚モダリティ =感覚の種類 五感とは:視覚、聴覚、嗅覚、味覚、皮膚感覚 それ以外の感覚:運動感覚、平衡感覚、内臓感覚 皮膚感覚:圧覚(触覚)、温覚、冷覚、痛覚 2.感覚の成立条件 受容器:人間と犬の違い、色覚異常 適刺激:受容器を興奮させるための適切な物理的刺激 やエネルギーがあること あまりにも弱い刺激(刺激閾) あまりにも強い刺激(刺激頂) 刺激の違いが分かる(弁別閾) ③感覚の諸現象 1.順応:ある状態が継続すると感覚が慣れる現象 順応しやすいのは・・・嗅覚 順応しにくいのは・・・痛覚 2.残効:刺激が除去されても感覚が残存すること 戻る単色塗りつぶし 残像:残効のうち色覚に関するもの 陽性残像(花火)と陰性残像(手術着) 3.感覚間の相互作用 視覚優位:感覚間に矛盾があったとき、 視覚に基づいて統合が生じること 腹話術効果、マガーク効果 常にではない C 知覚のしくみとはたらき ➀知覚の種類と性質 1.知覚の種類:明確ではない 記憶や欲求といった高次の認知過程との相互作用含む 2.錯覚現象と知覚の性質 錯覚:錯視、錯聴、錯触(次のスライド参照) C 知覚のしくみとはたらき ➀知覚の種類と性質 1.知覚の種類:明確ではない 記憶や欲求といった高次の認知過程との相互作用含む 2.錯覚現象と知覚の性質 錯覚:錯視、錯聴、錯触 仮現運動:2つの光点を交互に点滅→動いて見える 誘導運動:隣の電車が動く→自分の電車が反対方向へ ②形の知覚 1.知覚の体制化 空間のなかから形ある「もの」を見いだす知覚 分化:ある部分が周囲から分かれること 群化:分化した部分がまとまりをもつこと 2.図と地 閉じた空間、相対的に小さい、明るい、 中央にある、垂直・水平になっている、 単純で規則的、対称的なもの、動くもの ③奥行き知覚 1.奥行き知覚:二次元情報から三次元情報へ 2.奥行き手がかり 両眼性:水晶体の調整(毛様体)、輻輳角、両眼視差 単眼性:きめの勾配、陰影の勾配、キャストシャドウ効果 運動性:運動視差 聴覚:音源定位 3.知覚の恒常性(大きさ、形、明るさ) 失われる場合あり→日常生活における情報の重要性