心理学概論 (第2回)

心理学概論 (第2回)

• 講義担当：渡部美穂子
• 教材：『系統看護学講座 基礎分野 心理学』（山村豊著）
• 教材出版：株式会社 医学書院、2024年2月1日発行、第6版第8刷
• 講義内容：席は隣同士ではなく、1席以上空けて座ること

現代の心理学

• 認知心理学

  • 第二次世界大戦後に登場
  • 情報処理理論と心的過程を研究対象とする
  • 暗黙のパーソナリティ、認知的不協和理論、心理的ストレス理論などの発展
  • 認知神経心理学も関連分野

• 人間性心理学

  • マズロー、ロジャースらの研究
  • 人間は自発性と自由意思を持つ、主体的存在であるという視点
  • 人間についての肯定的な側面に着目
  • 自己実現、マズローの欲求階層説、ロジャースの来談者中心療法

心理学の研究方法

• ① さまざまな研究方法

  • 統計研究と事例研究：研究対象の多様さ
  • 横断研究と縦断研究：研究デザイン

• ② 記述的方法（観察法）

  • 事例研究：フロイトのパーソナリティ理論、PRJ（子供を含めた観察）
  • 自然的観察：チンパンジーの社会、親子間の相互作用

• ③ 相関的方法

  • ある特性や行動は、別の特性や行動と関連している場合がある（調査）
  • 例えば、一方が変化すれば、他方もそれに応じて変化する関係性
  • ある特性から別の特性を予測できる可能性がある

• ④ 実験的方法

  • ある行動や態度を生じさせると思われる因子（独立変数）を操作する
  • 例えば、暴力番組の視聴と攻撃行動の関係を調査する場合
  • 独立変数と従属変数、ランダムサンプリング、実験群、対照群

• ⑤ 準実験的研究

  • 条件を厳密に管理することが難しい研究
  • 原因と結果の関係を推測する（例：気温と攻撃行動）
  • アンダーソンらの研究（1984年）：気温と攻撃行動の関連性