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Questions and Answers
扁平苔癬は口腔において最も一般的な粘膜疾患である。
扁平苔癬は口腔において最も一般的な粘膜疾患である。
True (A)
OLPは通常、男性に多く見られる。
OLPは通常、男性に多く見られる。
False (B)
OLPの約50%は皮膚扁平苔癬に伴う。
OLPの約50%は皮膚扁平苔癬に伴う。
False (B)
CLPはOLPよりも治癒が難しい。
CLPはOLPよりも治癒が難しい。
Civatte小体はOLPの病理組織学的特徴の一つである。
Civatte小体はOLPの病理組織学的特徴の一つである。
薬剤摂取によるリケイド反応はOLPと明確に区別できる。
薬剤摂取によるリケイド反応はOLPと明確に区別できる。
OLPが癌化する確率は1%である。
OLPが癌化する確率は1%である。
OLPにおいて過錯角化は基本像の一つである。
OLPにおいて過錯角化は基本像の一つである。
OLPでは上皮直下の密な帯状リンパ球浸潤が観察される。
OLPでは上皮直下の密な帯状リンパ球浸潤が観察される。
CLPの特徴には楔状顆粒層肥厚が含まれる。
CLPの特徴には楔状顆粒層肥厚が含まれる。
Civatte小体はOLP特有の病理所見である。
Civatte小体はOLP特有の病理所見である。
扁平苔癬は紫紅色または灰褐色の多角形状の丘疹として現れる。
扁平苔癬は紫紅色または灰褐色の多角形状の丘疹として現れる。
扁平苔癬が影響を及ぼすのは主に口唇のみに限られる。
扁平苔癬が影響を及ぼすのは主に口唇のみに限られる。
扁平苔癬の病理組織所見には、顆粒層が不規則に肥厚することが含まれる。
扁平苔癬の病理組織所見には、顆粒層が不規則に肥厚することが含まれる。
扁平苔癬において脱毛は毛包が侵されることに起因する。
扁平苔癬において脱毛は毛包が侵されることに起因する。
扁平苔癬は主に細菌感染によって引き起こされる。
扁平苔癬は主に細菌感染によって引き起こされる。
扁平苔癬における表皮基底層部の細胞は好酸性細胞として変化することがある。
扁平苔癬における表皮基底層部の細胞は好酸性細胞として変化することがある。
扁平苔癬の組織学的特徴にはCivatte小体の存在が含まれる。
扁平苔癬の組織学的特徴にはCivatte小体の存在が含まれる。
扁平苔癬の発症メカニズムは完全に解明されている。
扁平苔癬の発症メカニズムは完全に解明されている。
扁平苔癬は皮膚および粘膜に生じる炎症性角化症である。
扁平苔癬は皮膚および粘膜に生じる炎症性角化症である。
扁平苔癬の特徴は、丘疹が集簇し、形状が円形である。
扁平苔癬の特徴は、丘疹が集簇し、形状が円形である。
扁平苔癬では顆粒層が薄くなることがある。
扁平苔癬では顆粒層が薄くなることがある。
リンパ球は扁平苔癬の基底細胞層に浸潤する。
リンパ球は扁平苔癬の基底細胞層に浸潤する。
扁平苔癬の病理組織所見には核小体が目立つことが含まれる。
扁平苔癬の病理組織所見には核小体が目立つことが含まれる。
扁平苔癬様角化症は、扁平苔癬と同じものである。
扁平苔癬様角化症は、扁平苔癬と同じものである。
扁平苔癬においては、慢性的な掻破が苔癬化を引き起こすことがある。
扁平苔癬においては、慢性的な掻破が苔癬化を引き起こすことがある。
扁平苔癬は常に急性の経過をたどる。
扁平苔癬は常に急性の経過をたどる。
扁平苔癬の発疹は通常、赤みを帯びて光沢がある。
扁平苔癬の発疹は通常、赤みを帯びて光沢がある。
扁平苔癬において、「Köbner現象」は健常な皮膚への刺激によって発疹が出ることを示す。
扁平苔癬において、「Köbner現象」は健常な皮膚への刺激によって発疹が出ることを示す。
扁平苔癬の誘因として、ウイルス感染や歯科金属は含まれない。
扁平苔癬の誘因として、ウイルス感染や歯科金属は含まれない。
扁平苔癬の発疹は、通常は無症状である。
扁平苔癬の発疹は、通常は無症状である。
扁平苔癬における皮膚生検では、液状変性と表皮突起の鋸歯状延長が確認されることがある。
扁平苔癬における皮膚生検では、液状変性と表皮突起の鋸歯状延長が確認されることがある。
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Study Notes
扁平苔癬について
- 扁平苔癬 (LP) は慢性の境界皮膚炎および粘膜炎で、皮膚や口腔の重層扁平上皮に角化異常を伴う。
- 口腔扁平苔癬 (OLP) は成人の1~2%に発生し、中年女性に多く見られる。
- OLPは頬粘膜、歯肉、舌に痛みを伴わない紅白混合病変を形成。
- 肉眼的な病変には、網状型、萎縮型、びらん型、丘疹型、斑状型、水疱型がある。
- OLPの約15%は皮膚扁平苔癬 (CLP) を伴う。
- LPは自己免疫性の過敏反応でT細胞が関与し、CLPの50%は寛解するが、OLPは難治性。
- WHOの第4版分類 (2017) においてOLPは潜在的悪性疾患とされ、癌化リスクは1%である。
病理組織学的特徴
- OLPの組織像は臨床病型、病変時期、生検部位によって異なる。
- OLPでは過錯角化、基底層の液化変性、リンパ球の上皮内侵入、Civatte小体、境界空隙、密な帯状リンパ球浸潤が観察される。
- 確定的な診断に結びつく特異所見は存在しない。
- CLP特有の楔状顆粒層肥厚や鋸歯状の上皮脚の延長は目立たない。
診断クルー
- OLPの診断には、OLPに精通した臨床医による生検が重要。
- 上皮を欠く標本は検体不適正なため、正確な組織像の把握が必要。
- 確定診断は臨床情報を含めた総合的判断によって行われる。
- 蛍光抗体法は有用性が低いが、水疱型OLPの鑑別診断には役立つことがある。
ピットフォール
- 薬剤や金属接触による苔癬様反応の鑑別は困難。
- 二次感染に基づく苔癬様浸潤の修飾像に注意が必要。
- 口腔苔癬様異形成は上皮性異形成を伴うことがあり、OLPと診断しない原則がある。
扁平苔癬の病理組織学的特徴
- 臨床病型や病変の時期(活動期または休止期)および生検部位により組織像が異なる。
- OLP(口腔扁平苔癬)では以下の特徴が観察される。
- 過錯角化
- 基底層の液化変性
- 基底細胞の有棘細胞化
- 上皮内にリンパ球が侵入
- Civatte小体やMax-Joseph space(境界空隙)が見られる。
- 上皮直下に密な帯状リンパ球浸潤(苔癬様浸潤)が存在する。
- 特異的な所見はなく、診断に直結するものはない。
- OLPではCLP(接触性扁平苔癬)の特徴である楔状顆粒層の肥厚や鋸歯状の上皮脚の延長は目立たない。
扁平苔癬の概要
- 紫紅色から灰褐色の多角形状の角化性局面または丘疹として表れる。
- 表面は角化性だがほぼ平滑、中央部に陥凹や網目状の細線条(Wickham's striae)を伴うことがある。
- 被刺激部に生じやすく、毛包が侵されると被髪頭部で脱毛が起こる。
- 口唇や頬粘膜にはレース状の白色斑、爪甲に変形が見られることもある。
病理組織所見
- 表皮は不規則に肥厚し、尖った形状を呈する。顆粒層は楔形に肥厚(wedge-shaped hypergranulosis)、角層は緊密な角質増生を示す。
- 表皮と真皮の境界部に液状変性が認められ、高度な場合は裂隙が形成される(Max-Joseph space)。
- 基底層部の細胞が有棘細胞様の好酸性細胞となり、好酸性小体(Civatte小体)が確認される。
- 真皮乳頭層部にはリンパ球主体の帯状の細胞浸潤があり(lichenoid infiltration)、メラノファージも見られる。
毛孔性扁平苔癬(lichen planopilaris)
- 毛包漏斗部から峡部に同様の反応が見られる。
- 進行すると毛包組織が破壊され、瘢痕性脱毛を引き起こす。
組織学的鑑別診断
- 扁平苔癬型薬疹:表皮の菲薄化や不全角化、顆粒層の菲薄化が見られることが多い。リンパ球の侵入が顕著。
- 円板状エリテマトーデス:真皮内の浸潤パターンが特定され、表皮は平坦化する。
- 扁平苔癬様角化症:類似の所見だが、不全角化や顆粒層の菲薄化の傾向がある。
- 光沢苔癬:限局性小型病変で、リンパ球と組織球の混在が見られる。
発症機序
- ケラチノサイトに対するT細胞の自己免疫反応が推測されるが、詳細は不明。
- 薬剤、歯科金属、C型肝炎などが発症に関与する可能性がある。
細胞動態学的特徴
- 表皮ケラチノサイトの分裂が抑制され、ターンオーバー率が遷延している。
扁平苔癬 (Lichen planus)
- 扁平苔癬は炎症性角化症の一種で、皮膚と粘膜に影響を与える。
- 好発部位は皮膚では手背、前腕、下腿、粘膜では口唇、口腔、陰茎。
- 症状は紫紅色の丘疹(エンドウ豆大)で、扁平に隆起し中央部がわずかに陥凹する。
組織学的特徴
- 主なターゲットは基底細胞で、以下の特徴が見られる。
- 基底細胞層が壊死し、表皮突起は鋸歯状に。
- 表皮の成熟が遅れ、肥厚し顆粒層が厚くなり正角化を示す。
- 浅層血管叢からのリンパ球が特異的に基底細胞層に高浸潤し、真皮乳頭層を"帯状"に埋める。
経時的変化
- 基底細胞は迅速に再生し、核小体が目立つがクロマチンは細かい。
- 時間の経過とともにリンパ球浸潤が減少し、線維化やメラニンを貪食したメラノファージが見られる。
粘膜の変化
- 粘膜では錯角化がみられることがあり、リンパ球浸潤は帯状を示さず、形質細胞を混じることが多い。
鑑別診断
- 扁平苔癬様角化症(LPLK)は脂漏性角化症や老人性色素斑の消退像と考えられる。
- 鑑別点には孤立性、原疾患が背景にあること、リンパ球の浸潤が血管周囲性でない点が含まれる。
参考事項
- 「苔癬(lichen)」は同サイズの小丘疹が集まる状態を指す。
- 「苔癬化(lichenification)」は慢性的な掻破による皮膚の硬化状態を指す。
- 「苔癬型組織反応(lichenoid tissue reaction)」はリンパ球が表皮直下で帯状に浸潤する病理像を指す。
扁平苔癬の概要
- 紫紅色で光沢のある丘疹・紅斑が特徴の炎症性角化症
- 慢性的な経過をたどる
誘因
- 薬剤やウイルス感染(特にHCV)が主な誘因
- 歯科金属も関与することがある
発疹の特性
- 手背、前腕、下腿、口腔粘膜、外陰部に発生
- 発疹のサイズは5〜20mm程度で、痒みを伴うことが多い
- 表面に灰白色線条を認めるが、これをWickham線条と呼ぶ
Köbner現象
- 健常部位に摩擦などの刺激を加えると、同様の発疹が出現する現象
皮膚生検の結果
- 過角化、顆粒層肥厚、液状変性
- 表皮突起の鋸歯状延長
- リンパ球の帯状浸潤が見られる
治療方法
- 原因があればその除去
- ステロイド外用薬やタクロリムス外用薬が使用される
補足事項
- 現在は少ないが、カラーフィルムの現像液も誘因となることがある
- 口腔病変は疼痛を伴うことが多い
- 爪の変形や萎縮といった爪病変も見られることがある
- 慢性GVHDの皮膚症状として扁平苔癬様の皮疹がしばしば認められる
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